股関節痛は股関節が変形して痛んでいるわけではありません
股関節の痛みはこれまでも時々あったので、湿布を貼れば治ると思っていたら今回は何となくこれまでとは違う。
湿布を貼っても痛みが治らないし、だんだん痛みが強くなってきている感じがする。
「椅子から立ち上がる時に痛い」
「歩いていると痛みを感じる回数が増えてきた」
「股関節を開くようにしてみたら反対に比べて開かない」
もしかして股関節の変形・・・?
さすがに心配になり整形外科を受診して検査。
結果は「変形性股関節症」との診断。
「股関節の隙間が狭くなってきています。それによって股関節が炎症を起こしているので痛みが出ています。今はまだ手術するほどの段階ではないので、出来るだけ股関節にかかる負担を減らすために体重を減らして、筋力をつけるようにしましょう」
とのお医者様からの説明。
「なぜ関節が変形してしまったのでしょうか?」
勇気を出して質問しましたが、
「年のせいです。だんだん変形していきますから」
と簡単な返事。
老化が原因と言われてしまうと納得せざるを得ないし、自分でもそうだろうなと思っていたところもあったので・・・。あとは痛み止めと湿布を処方していただき、リハビリに通い始めました。
リハビリの内容は電気とウォーターベッド、マッサージと運動の指導。
このごくあたり当たり前すぎる流れに疑問を感じないかもしれませんが、矛盾していると思いませんか?
なぜ痛みの原因が関節の変形だと説明がありながら、減量や筋トレ、電気、マッサージを指導するのでしょう?
もし減量して痛みが改善するなら痛みの原因は変形ではなく、体重ということになります。
筋トレして改善するなら、痛みの原因は変形ではなく筋力低下ということになります。
そもそも変形しているから痛いわけではない
変形は誰にでも起こる自然現象です。変形していても痛みを感じるわけではありません。
痛みを感じているのは筋肉です。
「関節が変形しているから」や「老化現象だから」という自分ではどうにもできないことを痛みの原因として説明されて、諦めて、手術に踏み切ってしまう方が大勢いらっしゃいます。
しかし、画像や年齢だけでその方の痛みの原因が分かるはずがありません。
大事なことは、画像や病名や年齢ではありません。
なぜそのような状態になってしまったのか?
という悪化してしまった原因を考えることです。
変形しているから悪化したわけではありません。
年のせいで悪化したわけではありません。
その方の身体の使い方、日常生活でのクセ、症状に対しての考え方、これらが痛みの原因です。
これらを改善すれば、変形がそのままでも症状は改善します。
だから当院では股関節が変形していて、手術を宣告されている方でも治療して改善することができるのです。
まとめ
股関節の痛みは、変形や年齢、体重、筋力が原因と簡単に考えられてしまいがちですが、これらが原因ではありません。
実際の痛みの状況、痛む部位、痛みの特徴から原因を探っていくことで本当の痛みの原因が見えてきます。